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Enjoy DOOA「静かな陰に隠れた多様な植物で表現する原生林の自然感」

【隠棲する者たち】 このパルダリウムは、東南アジアの細流とその付近に潜むクリプトコリネをイメージして制作した。丸葉や幅広く凹凸のある葉を展開する種類は、熱帯雨林に覆われた川床や湿地に自生することが多い。一日の日照時間が少ない環境ではあるが、それに適応し見事な群落をつくっている。またこのような薄暗い生息環境では、青味をおびた美しい葉を広げる植物も多い。ひっそりとした森の陰で、静かに隠れるように息づく彼らの姿を風景から切り取ったような表現を目指した。
[SYSTEM DATA]
○パルダライト 60
○システムパルダ 60 W60×D30×H45(cm)
○ミストボックス
○ミストフロー
○ミストフローキャップ
○サーキュレーションファン 40
○メタルキャビネット 60(ブラック)
○パワーコード S-70
○ホーンウッド、万天石
○トロピカルリバーサンド
○ジャングルソイル、ジャングルベース
○佗び草ミスト

[植物]
クリプトコリネ・ポンテデリフォリア
クリプトコリネ・ミオヤ
クリプトコリネ・リアルグリーン
メディニラsp.
ソネリラsp. シボルガ
フィカス・プミラ・クエルシフォリア
ホマロメナsp. シルバーグリーン
ホマロメナsp. シルバーレッド
ピプトスパサ(キエウィア)・リドレイ
マパニアsp.
コリシスsp.
ハイゴケ、ツヤゴケ
佗び草マット ピーコックモス
佗び草マット スパイキーモス
佗び草マット ソラナム・エボルブリフォリウム
佗び草マット ベゴニア・リケノラ

2020年12月24日 撮影(ADA)
レイアウト制作・文 岩堀 康太
ⒸAQUA DESIGN AMANO
鬱蒼とした林床を再現光が少なく、陰が多い生息地を表現するために上部に植物が多くなるように配植。

陰影を意識しながら植物の特性を考えバランスよく配置


暗い林床で育つ植物のたくましさを表現することを主な狙いとして、このパルダリウム制作を進めた。全体に均一に光が差すのではなく、入り組んだ構造で陰になる部分を多くつくり出し、クリプトコリネの耐陰性を活かしたレイアウトになっている。光環境の異なるそれぞれの場所に多種多様な植物を配植することで、植生の豊かさも表す狙いもあった。緩やかに生長する植物が見ごたえのある葉を茂らせることで、ゆったりとした長い時の流れを表現している。
角度をつけた構図で陰影をつける
流木や石が入り組んだ谷をイメージしている。明るい上部には生長が早い種類、暗い下部には生長が遅い種類を配植。

 
1.最下層でも輝くクリプトコリネ
耐陰性が強いためこのような環境でもしっかりと葉を広げる。水上葉ならではの艶やかな美しさをみせている。

 
2.ホマロメナsp. シルバーレッド
青白く光る植物の育生はパルダリウムの醍醐味の一つ。生息地でもこのような寂光の湿潤環境で輝いているのだろうか。

 
3.セロジネ・フィンブリアータ
湿度変化にも強い黄色い花弁の着生ラン。条件が整うと一年で複数回花をつける。

 
4.マパニアsp.
熱帯雨林植物専用のパルダライトに照らされることで、植物が本来持つ美しさをより引き出すことができる。

 
5.ピプトスパサ(キエウィア)・リドレイ
植物相の豊かさを表現するためにユニークな葉姿をもつ種類を選んでいる。迷彩柄の葉で野趣あふれた印象に。

 



 

植物の育成環境を整える


パルダリウムを楽しむときは、水槽内の湿度を保ち植物の育成に適した環境を維持すると同時に、カビなどの菌や害虫の発生にも注意が必要です。水槽内の環境を良好に保つためのメンテナンス方法を紹介します。

 
1.汚れを洗い流す
植物の葉の表面や佗び草マットに堆積した汚れをシャワーで洗い流し、菌の増殖の原因となるものを除去します。植物やレイアウトが崩れないように弱めの水流で行います。
微酸性次亜塩素酸水を散布してカビの発生を抑制。

 
2.底床内の水を換える
ソイルや化粧砂の中の停滞した水を入れ替えることで、底床内が嫌気性になるのを防ぎます。シャワーでの汚れの洗い流しと同時に行うと効率よく換水することができます。
システムパルダ排水パーツ
排水パーツで化粧砂の中の水も簡単に排水できます。

 
3.佗び草ミストで害虫予防
佗び草ミストに含まれるミント成分によって害虫忌避の効果が期待できます。また、散布された佗び草ミストの栄養素は、植物の葉面から吸収され、植物自体の健康状態も向上します。
佗び草ミスト

 
吸水性に優れたスポンジで時間をかけずに排水。
4.水位を低く保つ
ミストフローの使用などで溜まった水に水上葉が長時間浸っていると、浸っている葉が溶けてしまいます。これは水を汚す原因となるため、高吸水スポンジで余分な水分を排水します。

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