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Enjoy DOOA「苔の趣を愉しむ佗び寂びのパルダリウム」

先を見据えた管理で苔の趣を愉しむ佗び寂びのパルダリウム


この作品は、制作から約1年が経過している。パルダリウムでも、適切な管理によって植物の長期育成が可能であり、水草レイアウトよりもゆったりとした時の流れを味わえる。長期維持を前提としたパルダリウムを制作するには、しっかりとしたテーマ設定が必要不可欠であり、テーマを決めることで、素材の選択のみならずメンテナンスの指針になるからである。ここでは作例をもとに長期維持のポイントについて解説する。

1年前の状態はこちらをご覧ください。
2021年3月16日 撮影(ADA)
シノブゴケが全体を纏い、より悠久の年月を感じる深みのあるパルダリウムに変化した。

レイアウト制作 本間 裕介
ⒸAQUA DESIGN AMANO

植物の管理


植物が生長してきたらテーマを再確認し、トリミングするのか、またはどこを残すのか植物ごとによって分けて管理する。適度に素材を露出させることで、佗び寂びの表現を目指した。
ペリオニア・レペンス
この作品のジャングルプランツの中で最も生長が早かった。他の植物の生長の妨げにならないよう適宜間引いた。
フィカス・プミラ・クエルシフォリア
主役である流木の肌を見せるため、登ってきた草体はバランスをみながらカットした。
セラジネラsp.
光沢感のある麗しい葉姿はよいアクセントになっている。さらにサイズが大きくなってきたら株分けが必要。
シノブゴケ
渋い雰囲気を印象づけるため間引きは控えめにし、あえて全体に覆うように管理した。

栄養添加、水やりのタイミング


朽ちて歳月が流れた樹木に苔が覆うような自然環境では、栄養分は少ない。同じように悠久の月日が経過したようなレイアウトが目的なので、佗び草ミストを3週間に1度散布し、植物への栄養素添加はなるべく抑えゆっくり育てた。また、2週間に1回全体にたっぷりと霧吹きを行い排水した。これは通常の管理で取り除けない雑菌やカビの温床になりやすい止水部分に溜まった汚れを洗い流すことが目的である。
佗び草ミスト

底床素材の敷き分け


シンプルで落ち着いた雰囲気を楽しみたいので、前景部分は渓石とコロラドサンドのみとし、プレミアムモスを活着させた。化粧砂を使用することで汚れを洗い出しやすくした。
化粧砂 コロラドサンド / BIOみずくさの森 プレミアムモス

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