1. HOME
  2. NEWS
  3. category : EVENT/EXHIBITION
  4. 「天野 尚 NATURE AQUARIUM 展」〜巨大ネイチャー水草ウォールの全容〜

「天野 尚 NATURE AQUARIUM 展」〜巨大ネイチャー水草ウォールの全容〜

先日ADAホームページ内で公開いたしました「360°VRで観る 天野 尚 NATURE AQUARIUM 展」は、もうご覧になりましたか?

「天野 尚 NATURE AQUARIUM 展」の展示内容を360°見渡せる全天球画像で観ることができますので、まだご覧になっていない方はこちらからぜひ!

その館内で、一際目を引く展示物があります。それがVRサイトのメインビジュアルにもなっている、特別水槽「巨大ネイチャー水草ウォール」です。SNSなどでも注目を集め、反響を呼びました。

今回は、この特別水槽が展示されるまでの舞台裏を紹介いたします。

 

 

 

未知なる水槽展示システムの設計と可動実験

左/巨大ネイチャー水草ウォールの図面。すべてはここから始まります。
右/照度を計測する様子。ソーラーRGBを8台並べて点灯し、必要な照度を確保できるか実験を行いました。

 

 

2017年8月〜9月 新潟某所


ウォールのフレームは鉄骨で製作し、新潟から東京への運搬も考慮し分解できるように設計。

照明の高さを確保するために天井を抜いてソーラーRGBを設置し、DOOAの佗び草ウォールをベースにした「巨大ネイチャー水草ウォール初号機」の基本システムを製作しました。

そこに苔や活着性水草を付けた佗び草マットを仮付けし、壁面のレイアウトイメージを練っていきます。

 

 

 

試行錯誤を繰り返した水草ウォールの構成

壁面のレイアウトは単調になりやすいため起伏の付け方が難しく、絶えず作り替えを行いブラッシュアップしていきました。

 

 

グリーンのグラデーションが、自然感を演出している。

 
水中から陸上へのつながりを自然に見せる背景演出にもこだわり、カラーリングを決定しました。

 

 

2017年11月4日 8:50

東京への搬出の朝。
多種多様な水草たちが壁面を覆っており、この状態を保ちながら本当に運べるのか不安がよぎります。

何とかウォールを無事に取り外すことに成功すると、速やかに梱包作業に移ります。水草が傷まないよう水槽内にもパッキングを施し、事前に用意したキャスター付きの台で、トラックに積み込んでいきます。

 

 

2017年11月4日 23:10

新潟からトラックで運ばれ会場に到着。
設置作業は夜を徹して行われました。

 

 
最大の難所となる壁面の取り付け作業。
フレームが鉄骨製で非常に重量があるため、本体をつり上げる際、緊張感も一気に高まります。

 

 



2017年11月5日 7:15

設置を終えると休むことなく、移動で乱れた水草を整える作業などに移ります。
明け方、ようやく巨大ネイチャー水草ウォールが会場に姿を現しました。あと一息。

巨大ネイチャー水草ウォールがイベント会場に姿を現す

暗闇の中に浮かび上がるように設置された巨大ネイチャー水草ウォールの前で、来場者が長い時間足を止める。この展示が少しでも自然を見つめ直すきっかけになってくれたらと願う。
巨大ネイチャー水草ウォールは、イベントの特別展示として企画制作されました。

その準備期間はわずか3カ月。しかも初めての試みの上、ADA本社のある新潟から東京の会場までの搬出、搬入という作業も加わり、その発案から展示に至るまでまさに困難の連続でした。水草を育成し景観をつくる時間を考慮すると、3カ月という期間に判断に迷う余地はありませんでした。

しかしながら確信を持って準備を進めてこれたのは、これまで天野 尚とともに行ってきた数々のプロジェクトでの経験でした。これまで培ってきたADAの技術と情熱が結集して完成したのがこの巨大ネイチャー水草ウォールなのです。

 

◆この水草ウォールの設置動画はADA viewでご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=NDvWQ2bRquY

月刊アクア・ジャーナル vol.267掲載「巨大ネイチャー水草ウォールの全容」より

RELATED POSTS

2019.01.31本日より開催「とうほく蘭展」に現れたネイチャーアクアリウム特別展示

2018.10.17水草レイアウトの最前線【ネイチャーアクアリウム・パーティー2018レポート】後編

POPULAR POSTS

2021.12.10GREEN information #4「植物育成を長く楽しむために」

2021.05.14Enjoy DOOA「静かな陰に隠れた多様な植物で表現する原生林の自然感」

2021.04.30DOOA STYLE #9 遠くリベリアの奥地、マノ川支流のほとりを見つめる。

2021.04.02Enjoy DOOA「西アフリカの幽々たる清流に思いをはせる」

2021.03.26DOOA STYLE #8 自然の時を育てる。

2021.03.19HOW TO ENJOY TERRA BASE PART10 「テラベース作例 3」

VIEW SCROLL
© 2017-2020 AQUA DESIGN AMANO CO.,LTD.
SEARCH
TAG