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ADA Review 「アクアテラリウムのレイアウト構成」

構図、植栽、ミストの流れで視線を誘導


水上部分に構図を組み植栽をする水草ミストウォールやシステムテラを用いたレイアウトでは、水中と水上を合わせた景観のバランスが重要です。ここではレイアウト全体に一体感を持たせるためのポイントを解説します。
水草ミストウォール 90
ウォールと水槽のどちらにも充分なスペースのある90cmサイズ以上のシステムでは、水上と水中のつながりを保ちつつ、両方の特徴を活かしたレイアウトができる。

①ウォール部分は上から下へ水とミストが流れるため、水中部分の構図を縦方向にイメージして組むことで、水上から水中への視線が自然に誘導されるようになっている。

②縦方向に流れるウォール部分の水に対して、水中の水は横方向に流れるため、縦を意識して組んだ構図の中に横に伸びる流木の枝を配置して、水流の横への動きを表現した。

 
水草ミストウォール 60 + ネオグラス テラ (H36)
ネオグラス テラ(H36)では、レイアウトが比較的横に長く水深が浅いため縦方向への視線の移動は小さいが、その中でも霧の落ち方を意識して流木の枝を配置することで枝に沿ってミストが流れ落ち、縦への意識が生まれる。

①このレイアウトでは、ミストボックスから放出されたミストが一度ウォール部中央にとどまり、流木に沿って右下へと流れ水中に入っていくように移動する。

 
※レイアウトに使用されている製品は現在と仕様が異なります。
システムテラ 30
縦方向への視線移動が大きい縦長の構図の場合は、水中部分と水上部分でレイアウトの重心を逆に置くことで、レイアウト全体を見たときのバランスが整う。

①水中の水草のある明るい場所から、水面すぐ上の中央部分に視線を誘導するように水上葉を配置すると、水中から水上への視線をスムーズに誘導することができる。

 

「アクアからテラまでグリーンを楽しもう」


「もっと自由に楽しく」をモットーにADAの生体製品は種類を増やし、それぞれの植物に応じ販売形態も多様化しています。ここではアクアテラリウム環境を4つのエリアに分けて、各々に適したオススメの植物を紹介しましょう。

湿潤エリア


水面付近や常にミストが降り注ぐエリアでは湿度の変化が少なく、雲霧林などに自生している繊細な植物にも向いています。組織培養の植物は植栽直後の乾燥に注意しましょう。
ジャングルプランツ
ドロセラ・スパチュラータ
ソイルに植栽しても岩に活着させてもグッド。栄養状態と光条件が整えば花を観察できるかも。
ジャングルプランツ
ベゴニア・ドラコペルタ
壁面付近に配植するとクライムする。ベゴニアの仲間は、導入直後の乾燥に気をつけたい。
佗び草マット
ヤマサキカズラ
マットに発根済みのため、配置直後からぐんぐん生長する。水質浄化効果も期待できる。

 

抽水エリア


水中と水上をつなぐエリアなので、基本的には水草を選びましょう。水陸両生の生体製品には白いラベルがついているので、ショップで購入する際の参考にしてください。
ジャングルプランツ
ジャワファン
強健で、水中から水上までシームレスによく育つ。実は使い勝手の良い隠れたオールラウンダー。
ジャングルプランツ
ラゲナンドラ・ヴィネイチャンドラ
他のラゲナンドラに比べ、この種は縦に伸びやすいのでオープンエリア向け。
ジャングルプランツ
エキノドルス・アルジュナ
赤系のエキノドルスの中でも大型になりやすい。紅に染まった姿を抽水域に堂々と構えたい。

 

壁面エリア


保水性・通水性に優れた佗び草マットは、壁面レイアウトには欠かせません。ここではアクアテラリウム向きのモスを3種類紹介します。シチュエーションに合わせて使い分けましょう。
※佗び草マット ピンナティフィダ及び、佗び草マット ヤマサキカズラには、ピーコックモスを使用しています。
佗び草マット
ピーコックモス
湿度条件でのトラブルが少なく、テラリウムでの定番種。悩んだらピーコックモスを選ぼう。
佗び草マット スパイキーモス
適度な乾湿差があると美しく育つので、循環ポンプのON/OFF ルーティーン設定時におすすめ。
佗び草マット クリスマスモス
水中から水上への適応がもっとも早い種類。比較的乾燥に強く、光を好むので壁面上部に配置しよう。

乾燥エリア


流木の枝先など乾燥気味のエリアには着生ランがおすすめです。テラテープや水苔とともにテララインで固定しましょう。育成は乾湿の強弱が大切となるため霧吹きも欠かせません。
ジャングルプランツ
マキシラリア・ベルコニサ
ミニチュアサイズのバルブが可愛いらしい。小型アクアテラリウムのアクセントにぴったり。
ジャングルプランツ
セロジネ・フィンブリアータ
アクアテラリウムにもちょうどいいサイズ感の定番種。生長方向を確認して配置したい。
ジャングルプランツ
デンドロビウム・リケナストマム
ラグビーボール状の葉が特徴的な豪州北部原産の着生ラン。新芽を匍匐するように展開する。

SERIALIZATION

“ADA Review”

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