INFORMATION 2021.09.10
GREEN information #3「植物による環境影響 ~ウキクサの特性~」
誰もが名前を聞いたら姿かたちの想像ができるほど身近な存在、ウキクサ。ウキクサは名の通り、水面に浮いて生長し、光を存分に得ることができ光合成を盛んに行いながら増殖していきます。水中の水草は光を奪われ、枯れてしまうことも珍しくありません。
日本在来の水草には、アオウキクサといった1cm弱の小型種からマツモやタヌキモといった有茎種、さらには似たような性質をもち水面で生活するアカウキクサやサンショウモなどのシダ植物に至るまで、ウキクサ(浮遊植物)として分類されています。このように多様な種類のウキクサが全国に分布しており、日本の気候風土に合わせたライフサイクルを持ちながら春から夏にかけて繁茂しつつ、周りの沈水植物や浮葉植物と共栄しています。
しかし海外原産のウキクサが自然界で確認される事例が増えてきています。アフリカ原産のボタンウキクサや南アメリカ原産のアゾラ・クリスタータといった種類は特定外来種の指定を受けています。また要注意外来生物として複数種の海外原産ウキクサが指定されています。身近な鑑賞ウキクサとして有名なホテイアオイの原産地は南アメリカであり、環境流出してしまった場合には、その旺盛な増殖力によってダムやため池での深刻な被害が報告されています。
このような海外原産のウキクサが思いもよらない爆発的な増殖をしてしまうことで、農業や内水面漁業への悪影響も指摘されます。生育条件が整っていると水面を埋め尽くしてしまうほど増殖力が旺盛で、浅瀬へ打ち寄せるような群落を形成することも珍しくなく、抽水帯に分布する在来種が衰退してしまう懸念も挙げられます。絶滅危惧種に指定されるトチカガミやガガブタといった水面域に生活する日本の水草への悪影響も指摘されています。
このような海外原産のウキクサが思いもよらない爆発的な増殖をしてしまうことで、農業や内水面漁業への悪影響も指摘されます。生育条件が整っていると水面を埋め尽くしてしまうほど増殖力が旺盛で、浅瀬へ打ち寄せるような群落を形成することも珍しくなく、抽水帯に分布する在来種が衰退してしまう懸念も挙げられます。絶滅危惧種に指定されるトチカガミやガガブタといった水面域に生活する日本の水草への悪影響も指摘されています。
手軽に楽しむことのできるウキクサですが、その特性や増殖力から環境影響が大きい生き物として捉え、流出を防ぐ意識を持って楽しみましょう。増えすぎた場合には排水ネットなどで濾し取って適切に廃棄しましょう。また、屋外での育成時には雨水などでの増水で、水と共に容器からこぼれることがあります。排水溝を通じて自然界へ流出してしまう場合があり、あふれた水の対策に注意が必要となります。自然生態系の本来あるべき姿を大きく変えてしまわないためにも
「植物の環境流出を防ぎましょう。環境影響への意識を持ちましょう。」
グリーン・マナーを守って植物の育成をお楽しみください。
「植物の環境流出を防ぎましょう。環境影響への意識を持ちましょう。」
グリーン・マナーを守って植物の育成をお楽しみください。