INFORMATION 2022.03.10
GREEN information #5「自然とのより良い関係のために」
グリーン・マナーについてより理解を深めていただくため、環境影響についてのコラムや意識向上のための植物知識といった内容を発信する、グリーンインフォメーションを特別連載しています。
身近なところから未開の地まで至る所に自然は存在しています。そんな中、原生林や原野といった人の手が加わっていない環境だけが自然そのものなのでしょうか?確かに開発が進んでいるような都市部に比べると、豊かな生態系の残されている環境といえるでしょう。世界自然遺産や各種保護条約などの指定を受けている自然環境は人を圧倒し、そこで育まれる生き物たちの息吹には感動さえ受け取れます。
しかし、人の手が加わることで維持されてきた自然環境も数多く存在しているのです。ビオトープの整備や山林への植樹といった人の介入によって作られ、また維持されていく人工環境でも本来の生息環境との一致度合いに応じて多様な生態系が成立しています。
しかし、人の手が加わることで維持されてきた自然環境も数多く存在しているのです。ビオトープの整備や山林への植樹といった人の介入によって作られ、また維持されていく人工環境でも本来の生息環境との一致度合いに応じて多様な生態系が成立しています。
同じように内水面漁業や治水の観点から人間生活のための整備がすすめられる河川環境では一部の絶滅危惧種や希少種といった種類は姿を消してしまっている場合もありますが、護岸工事や河川敷の埋め立てなどある種の人工環境下でもたくさんの生き物が観察できます。これはいわゆる公園と称される環境も同様です。人のすぐ近くにも自然は広がっているのです。
さらに水田などの農地さえも含めて人の活動によって成立している環境でみられる生態系も珍しくありません。農業と言うとまさに人による産業の舞台かのように聞こえてきますが、その歴史は古く、農耕地という安定した環境を生き物たちへ提供し続けてきている、そんな捉え方もできます。人の手によって環境が構築・維持され、その環境中で育まれる生態系があり、私たちが生き物を身近に感じられる、そんな関係性がそこには広がっています。
このように人の存在や行動が既存の自然環境や生態系を保護している場合も多くあります。ある意味で生態系の一員として人の要素があり、環境と生き物との関係性を守っているとも考えられます。私たちが楽しむアクアリウムやインテリアグリーンといった生き物を育てる趣味では、誤った取り扱いで環境流出を引き起こして、思わぬ影響を及ぼしてしまう場合もあることでしょう。そんな時には水田などの身近な環境ほど影響を受けやすいのです。
「植物の環境流出を防ぎましょう。環境保全の意識を持ちましょう。」
グリーン・マナーを意識して生き物の育成をお楽しみください。
「植物の環境流出を防ぎましょう。環境保全の意識を持ちましょう。」
グリーン・マナーを意識して生き物の育成をお楽しみください。